命の価値

天国でも地獄でも、私は藍のいる世界に行きたい。

私の主治医は「出来るだけ余計な事」をしない主義だ。そして、最低限のお金しか取らない。点滴をする時も

輸液 1000円

栄養剤 1000円

抗生物質 1000円

と、いった感じ。初診料、再診料、技術料は一切取らない。赤ひげ先生だ(←なので、現物支給を置いていく人が絶えません、私もいつもお弁当の差し入れ持参)

毎朝、6時過ぎに点滴待ちの患畜が並ぶ。1か月で済む人もいれば、1年通う人もいる。1か月で済めば「輸液だけで1か月3万円」うちの藍のように、栄養剤、抗生物質を入れれば「1か月9万円」

・・・なので、主治医はその時に応じて、「輸液プラス栄養剤」「輸液プラス抗生物質」と使い分ける。長い闘いになることがわかっているからだ。

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私は「3種類混合」の点滴を打ってほしかった。

あとで、調べたら輸液、栄養剤、抗生物質など、大きな病院では「3種類混合」で点滴するらしかった。でも、主治医は長い闘いになるだろうと、使い分ける。これが、今、通って検査をしてもらっている病院だと、同じ薬「輸液プラス栄養剤」の場合4000円、プラス、再診料、技術料が加わる。それでも「5000円」以内なのだから、まだ安いほう。しかし、1か月だと「15万円」になる。

・・・ちょっと、気になった事件が。

「ゲームに課金しすぎて金がなくなりミルクを薄めた」もちろん、子供は衰弱死。

「本当の世界はゲームの中、現実世界は偽物だった」と一歳児を衰弱死させた母親(25歳)は(←もちろん夫(25歳)もゲーマー。オンラインゲームで知り合い結婚)、夫がゲームにふけるのを見て「自分もゲームをもっとやりたい」と思い、日中はスマホのゲーム、夜は実家のパソコンでオンラインゲームをしていた。

昼夜逆転の生活の上、子供の食事を作るのが億劫になり、自分で冷蔵庫から食べ物を探していた4歳、2歳の子は生き残ったが、1歳の子供は「泣いた時しかミルクをあたえなかった」そうで衰弱死してしまった。あほか。

ミルクよりゲームの課金?それも一日1万円も2万円も?

あほか。お前が死ね。一度と言わず、世の中の為にお前が死んでくれ。

私は主治医と1000円、2000円で苦しむ。自分の愛犬を生かすために。主治医も苦しむ。「(医療費が)高ければ、病院に来なくなり、助かるはずの動物の命が助からない」からだ。

・・・同じお金。

・・・子供のミルク代よりゲームのお金?

「1000円の価値」っ?「命の価値」って?

「命」は「ゲーム」より価値が低いのか?

子供がミルクを飲むのは嬉しくないの?一生懸命に飲む姿。

見ていると幸せにならない?もう、それすらも負担なの?

どうして、乳母車を押すのにスマホをしているの?

かわいい時期なんて一瞬なのに。

・・・犬、病で苦しむ私の藍が、たった一口食べてくれるだけで嬉しかった。目に焼き付けておこうって。

朝、点滴前の散歩。どうしても病院に行かなきゃならなくて、「ねねちゃん、藍、おしっこ、もう少しあるけば出るよ」というのを、無理やり病院に連れていった。ゆっくり、散歩をしてあげればよかったのに。いつものように。

健康な時でも、病の時でもいつも、いつも一緒に歩いてた。

季節を感じ、お話しながら、疲れたら共に立ち止まって、空を見上げた。

どうして、犬と散歩するのに、スマホをしているの?ゲームをしているの?

なら、犬なんて飼わなければいい。共に歩けないのなら犬なんて飼うな。あなたの犬は足に枝がついて痛がってるじゃないか。

あなたの犬はあなたに助けを求めているじゃないか。

どうして、どうしてその手を振り払う?

・・・命の価値。ゲームの課金より「軽い命」

私は嫌だ。

「命」より重いものなんてない。