雨は ふるふる

『雨はふるふる 城ヶ島の磯に

利休鼠の 雨がふる

雨は真珠か 夜明けの霧か

それともわたしの 忍び泣き』

・・・・ほんとうに北原白秋は上手いと思う。

今日のような空の色を「利休鼠」と申しますね。

「悲」は はねが さゆうに ひらくさま

こころが さけ むねが ひきさかれる

「哀」は ころもで くちを かくすさま

ただひたすらに たえること

「かなしみ」は そらから ふってくる

『墨染の 君がたもとは雲なれや たえず涙の雨とのみふる 』壬生忠岑

あなたの墨染の(喪服)袂は雨雲なのでしょうか。そこからかなしみの涙があふれてきます。

壬生君も上手いと思う。日本人のこの繊細な感性は外人にはわかるまい。

たとえば、友人に何かがあった時。

友人の気持ちを友人と同じように理解できるわけないのだから

友人の気持ちに寄り添える人間でありたいとおもう。

つかず はなれず

これはシュナーズへの想いとおなじ。

でも、それがいちばんむずかしい。