中国の李碧華の原作「覇王別姫」
あたくしの大好きな張 國榮(レスリーチャン)
アイドル歌手でデビューしましたけど、本当にお芝居の上手な方でした。
カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。
この「覇王別姫」の冒頭。京劇俳優養成所に我が子を預けようと思って出向くんですが、多指症の為断わられます。で、妓女の母親、多指症の我が子の指を斧で切り落とす。映画では雪降る中母親がやってくるシーンが印象的です。
その後、主人公の男の子「蝶衣」は京劇俳優養成所に預けられスターになっていきます。時は文革ちょい前。
この「覇王別姫」実は張 國榮(レスリーチャン)をイメージして原作の小説が書かれております。
女性の原作者が描いたラストと、それを映画化した男性の監督のラストでは内容が違っておりまして。やはり、女性の方がリアリストです、夢も憧れも幻想もありゃしない。あたくしは原作の方が好きなんでございますが、残酷なラストです。よく友達をモデルにかけるな・・・と。ま、それが当時の香港の芸能界だったのでしょうね。
文革中に、蝶衣は「玉(翡翠)」を切り出してる中、さらに指を一本切断してしまいます。
このあたりの解釈はいろいろありますが、とても面白い小説です。
何故か、頭ん中をあの映像がよぎってまして。
もう、啓徳空港はもう使われていないし、香港に映画を観に行くこともないだろうなぁ。
7月になると、あの湿っぽい香港を思いだす、あたくしでございます(笑)