藍の藍色のレシピpart16

藍だよ。

ちょっと筍には早いんじゃないのかい?

そうなんだけど、売ってたのでgetしたのさ、「筍」

昔、「田村魚菜」っていう料理人がいてね。自由が丘に「魚菜学園」というお料理学校があった。

田村魚菜さんは静岡(宇佐美)の生まれで、友人のお母さまの「隣の山」に敷地(別荘なのかな)があった。

友人の山で自生する「筍」は、それはそれは美味しくて、毎年、「生き締め(土から掘り上げた筍を山のその場で窯で茹でて、そのまま冷めるのを待ってアクを抜く)」で送ってもらっていた。魚菜さんが生きていらした頃は、友人のお母さまのご実家が、毎年魚菜さんに「筍」送っていた。そのくらい美味しい筍だった。

去年、9月にご実家の方が亡くなった。「今年で最後だよ」「今年で最後だよ」と言って、毎年、送って頂いてた。

藍は「筍」が大好きだった。山の「筍」は猪に荒らされるって。きっと、美味しかったんだろうね。藍も「筍」が来ると、発泡スチロールに顔を突っ込んで、むしゃむしゃ。

去年も「藍ちゃんに食べさせてあげて」って最後の「筍」を送ってくれた。叔父ちゃまも藍も「最後の筍」になちゃった。

春のデトックスごはん

白米 玄米 筍(孟宗竹) 人参 鰹節 椎茸 昆布 ハト麦

シュナーズ編

白米 玄米 鶏肉 人参 椎茸 もやし 筍(孟宗竹) 鰹節 トマト 卵殻カルシウム

筍は甘 微苦 涼 脾(大腸) 春のデトックス素材。利尿効果もある。

春は気候も暖かくなってきて、「気」が上がってきてしまう。そうすると、めまいやイライラだったりが出てくる。「大腸」に「毒」が滞留していなければ、「脳」にも悪い影響が出にくい。

海老と一緒にミキサーにかけて真薯にしたり、わかめと一緒に炊いたり、藍に食べさせた。

消化が悪いといけないので、ミキサーにかけるけど、アスパラギン酸が実はとっても多くて疲労回復に効く。チロシンという筍特有の白い粒は、神経伝達物質や甲状腺ホルモンを作りだす。シニアの藍にはもってこいだった。

春なのに、藍がいないよ。

去年、歩いてた道は、もう、櫻の芽で一杯だよ。

藍が歩きやすいように、枯葉を毎日掃いてた。

今は、もう、ぜんぜん、しなくなちゃった。

櫻が咲いたら、また、掃き掃除するね。

キールたちの飾り毛に引っかかるからね。

藍の気が向いたら、花びらになって、私の頬に触れてね。

藍ちゃん、大好き。