おろしや国迷走譚

あたしが10代の頃から追っかけてきたダンサーは、いま侵攻を受けている国の出身でした。

侵攻を受けている国の首都にある劇場です。

その頭上には

知恵を司る神のグリフィン。

思ってしまう、おろしや国には「知恵の神」はいらっしゃらないのだろうか?

いまだに情報規制があり、情報操作がある。

「宗教上の不幸は、一つには現世の不幸の表現であり、一つには現実の不幸にたいする抗議である。宗教は、悩めるもののため息であり、…民衆の阿片(あへん)である」

学校で習うマルクスの「宗教は阿片である」という言葉。

「宗教」を「政治」と置き換えたとしても、話は通じる。

「政治は阿片である」さらに、この言葉を置き換えるなら「政治とは信仰である」と言えるのではないか?

おろしや国はどこに向かうのだろうか。

おろしや国の人々は疑わないのだろうか。

どうして、世界の情報が溢れているのに、それを「嘘」だと思ってしまうのか。

それほどまでに「洗脳」されてしまっているのだろうか。

もし、おろしや国に「知恵の神」がいらっしゃるのなら、どうか、優しいおろしや国の民に教えてやってほしい。

信じているものを一度疑ってみて、疑っているものを一度信じてみて、そこからなにが見えてくるかを。

本当の目的は何かということを。

対岸にいる私は、一人でも無駄に命を無くさないでほしいと願うことしか出来ない。