盆の入り

地獄の釜が開いてるんでしょうね。

どさくさに紛れて、ろくでもない連中が闊歩してる。

迎え火、いずれ、そんな風習も忘れ去られるんでしょうね。

集団住宅じゃ、おがらは燃せないでしょうしね。

あたしが生きてる間は「迎え火」を目印に灯しますよ。

あたしがいずれ、みんなとそっちに行く日までね。

あたしが死んだらだれも「迎え火」なんて焚かないだろうから、

ほんと、この世とお別れだ。

それまた、一興。