彼岸花

彼岸花。

彼岸花といいますとね、あたくし「ごんぎつね」を思いだすんでございますよ。

いたずらで、「うなぎ」を逃がしてしまった。

そのごんが出くわしてしまう。葬儀の行列。

そこには彼岸花が咲き乱れ、葬列の白との対比。

おかぁに食べさせてやりたかったんだよね「うなぎ」

あたくしもね、亡き父に「神田 きくかわ」のうなぎをおみやげに買ってかえるね・・・って言ったのに、帰りの電車で匂いが蔓延するのが嫌で買って帰らなんだ。「そうか」と笑った顔が忘れられない。食べてたら生きていてくれただろうか・・・・そんなわけないのにね。

お里の姉やんのお姉さまが日舞をやっておられまして。

足に水が溜まってしまったことがあったそうでございます。

その時に薬として使ったのが「彼岸花」の根?だったそうな。

調べましたら、

生薬名 「石蒜(せきさん)」

「唐胡麻(トウゴマ)」と「彼岸根(ヒガンコン)」を同量用いてすりおろしたものを塗るらしいです。

癌の腹水やあたしの足の水、腎臓病などの利水に効くそうでございますよ。

もっと前に知っていたら、藍のお腹に貼ってあがられたかも・・・と思うとやるせなくなるのでございますが、これまた詮無いことでございます。

うちの嫁っこミミエル。

今日大きい黒いスタプーにあったら固まってしまいました。いつも会う、とてもいい子なんでございますけどね。まだ仔犬ですし。

「トラウマ」になってしまったようでございます。ミミエルは黒い大きな犬に噛まれましたからね。

リハビリしても。

ただでさえ厳しいのにこんなトラウマ抱えてたら、酷なだけでございますね。

あたくしの気持ちの中では「彼岸花」が咲き乱れておりますよ。

どうして「うなぎ」を買って帰らなかったんだろうか。

どうして藍を助けてやれなかったんだろうか。

どうしてミミエルを合わせてしまったんだろうか。

とおくから そうれつを

ぽつんと みてる

そんな感じでございます。