・・・カラン コロン
・・・カラン コロン
夕方に下駄の音。最近は聞きませんけどね。夏って気がしません?
せめて、持ち物だけでも涼やかに。藍色って素敵です。うちの藍リンの色ね。
右上は亡くなった素敵なおばさまから形見で頂いたもの。人生の終いがとっても潔ぎよかった。こんな年下の私を先生、先生と呼んでくださいました。夏目漱石全集は私の宝物になりました。
左下は亡き母の夏用の鞄。
うちの母はとってもおしゃれでした。vogueとか海外のシネマ雑誌とかいつも外国語が近くにありました。ハイヒールを履いて日本橋から銀座へと。何でもすごいねと褒めてくれて、一度も人をけなした事などに無い強い人でした。私も母と一緒に空に溶けて消えてなくなってしまいたかった。
うちの母とおばあちゃまとおじちゃま。
おじちゃまの着物はうちのシュナーズの七五三にリメイク中。
とても厳しく私は祖母に育てられたけど、いまは感謝しています。亡くなった後に、孫ではなく娘だと思っていたという一文を読んだとき涙が止まりませんでした。ずるいよ、どうして生きている間に言ってくれなかった。祖母の残した日記にある、お茶席のお菓子や生け花の絵は私の参考書です。季節の花の活け方や茶席の事。お香のこと。誰も教えてはくれないもの。
右下の下駄はお里のお姉ちゃまからの頂き物。素敵でしょ?
藍色の鞄に朱色の鼻緒の下駄。日本の夏って感じ。
暑い夏に胸張ってカラン、コロン、カラン、コロンと闊歩しようと思います。 お里の看板をひっさげるほど、シュナを上手にカット出来ないから、心構えだけ胸張って。
kassisは皆様のご好意で生かされております。心から感謝と尊敬を。