明後日から待降節。
酉の市が明けたら、もう待降節。
何回、夜が明けたら、藍はおうちに帰れるの?
サンタさん・・・藍の声は届いてますか?
ここから車に乗ったら藍はおうちに帰れるんでしょ?
知っているよ・・・
・・・藍の昔のおうちは、もうない。
・・・藍のじじを探しても、どこにもいない。匂いもない。
・・・だったら、だったらね。藍はねねちゃんのおうちに帰りたい。
・・・決めた。
藍がサンタになって藍の願いを叶えるんだ。
…Through the years we all will be together if the fates allow.
Hang a shining star upon the highest bough.
And have yourself a merry little Christmas now…
定番のクリスマスソングだけどね。胸に刺さる。
藍の耳は遠くなってきた。
私に聴こえていないのかと言わんばかりに、吠えたりないのかとワンワンと鳴く。
自分の声の大きさもわからないのか。
・・・願わくは、藍が呼んでいる相手が死んだ叔父ではありませんように。
どうか、私の名でありますように・・・
ずっと・・・一緒にいられますように。