おとうとよ

しんあいなる ケンシロウへ

いまから9ねんほどまえ

ぼくたちは

小さな光のほうこうに

むかっていったね

ぼくはさんばんめ

ケンシロウはよんばんめ

ぼくのうしろをついてきたね

ぼくたちは五太郎で

ぼくはいちばん小さくて

ケンシロウはぼくよりおおきかったね

ぼくはすみっこでぽつんとすわってたけど

ケンシロウはいつもげんきいっぱいだった

ケンシロウは

賢四郎だった

五太郎のなかで

いちばん かしこくて

いちばん つよくて

いちばん こころのやわらかいところに

そっと よりそってくれる

だいすきだよ

だいすきだよ

じまんの おとうとだよ

だいすきな ケンシロウ

はなれていても

ぼくたちは五太郎はそばにいるよ

目には映らなくても

ぼくにはわかるよ

ままのそばにいるんだね

まだ離れちゃだめだよ

おとうとよ

ぼくがままにつたえてあげるよ

「だいすき だいすき だいすき

だいすき だいすき ぼくはここにいるよ

ぼくは かぜになってままのほほにふれるよ

ぼくは あめになってままのうでにそっと鼻をちかづけるよ

ぼくは 花びらになってままの目の前でおどってみせるよ

あいがとう ありがとう ありがとう

いつも ぼくを みつめてくれて

ぼくを さいごまで だきしめてくれて ありがとう」

写真はお里からお借りしております。