奈落の底

奈落。

仏教用語の地獄。梵語のnaraka(ナラカ)に音を当てたもの。

昨日は「歌会始」だった。

やっと、自分の病院に行けたので、ボーっと病院のテレビをみてた。

美智子皇后は上手いなぁ・・・・

「今しばし 生きなむと思う 寂光の園・・・・」

中越地震の時だったと思うけど、

「天狼の 眼も守りしか 土のなかに 生きゆくりなく 幼児還る」

と美智子皇后がお詠みになった。

上手いな・・・・どことなく、キリスト教の匂いもするけど、国母というのはこういうものなのかと思った。聖母も同じなんだろうなぁ。「母」には誰もかなわない。

天狼とは「シリウス」のこと。冬の大空に煌々と輝く。冬の大三角形。

どんな暗闇でも照らす光があれば、希望をもてる。

ただ、輝いているそのもの自身の孤独は深い。

シリウスはおおいぬ座で最も明るい星。シリウスは天狼星。私の太陽。私のシリウス。

奈落にいても、光は照らされる。