寂光院と柴漬け

八百屋さんに茄子を仰山もろた。

風に当たると、萎れてしまうらしい。

きれいなところは5本づつにわけて、友達の家へ回って届けてきた。

そうだ、萎れた茄子で「柴漬け」をこさえよう。

茄子と塩と赤紫蘇だけで漬けて乳酸発酵させるのだ本当の柴漬け。

今日は茄子、みょうが、しょうが、きゅうり、赤紫蘇、塩で漬けますよ。

野菜、赤紫蘇、塩を交互に入れていきます。

重しを乗せてしばらくすると、水があがってきます。

これで乳酸発酵をさせます。

学生の頃、京都の寂光院に行った時に、建礼門院が献上された夏野菜で漬けたものが柴漬けの始まりだと聞きました。

息子である8歳の安徳天皇と一緒に入水したのに、自分だけが生き残るという悲劇。

どんな思いで日々生きてきたのだろうと思ったことがありました。

柴漬けをみると、そんなことを想い出します。

柴漬けが出来上がるのは、もう少し先です。