初手

あたし自身は自分を良い人間とはいえない。

真っ当な人間ともいえないし、正直者ともいえない。

「変わり者」だとは思う。

「偏屈」だとも思う。

「頑固」だとも思う。

思想、理想、思惑、希望、願望、欲望・・・頭の大宇宙は無限に広がる。

その大宇宙を果たして赤の他人が覗けるか・・・といえば、そりゃ無理。

自分の「目」で相手の「世界」を覗きみるのだから、「相手の立場」に立ってみなければ、「相手の見た世界」を見ることなんて出来ない。

人の気持ち、立場に立つことを「協調性」という。よく似てるものに「同調性」というのがあるが似て非なるものだ。

逆に「相手の立場に立ってしまって見えてきてしまった」ものもある。

碁だったり、将棋だったり、チェスなどはこういう「相手だったらどうする」という、何手先も読むことを日常としてるので、「まだ視ない未来」が視えてしまうこともある。

「天」の「元」に立ってみよう。

上も下も左右も斜めも、音も香りも何もない、ただの「無」の世界だ。

そこに「星」を並べていこう。

あたしは「変わり者」だ。

飛んでもない「手」を打つかもしれない。

「定石」だけが全てじゃない。