ララちゃん

追記)先ほど、逃走中の「甲斐犬」を捜索に行ってたら、飼い主さんとボランティアのドッグトレーナーのパフちゃんママに遭遇。ララちゃん、病院に向かう車の中で息を引き取ったとのことでした。ほんとうに大往生だったと。急な出来事だったらしいです。「飼い主」さんもそうとう落ち込んでた。大好きだったことにはかわりはないのだから。

昨日、Scotchterrierのベンちゃんが私を見つけて一目散に飛んできた。

車にシュナーズを積み込んで、公園に向かう準備をしてたとき。

泣きはらした目。

あぁ。

「14日におばあちゃんの柴犬が亡くなって、今日9時に焼いてきた」

「あぁ、ララちゃん?」

Scotchterrierのベンちゃんは叔父さんの犬で、昨日は代わりに甥っ子さんが散歩をさせてた。

いつもはララちゃんを連れてた。

ララちゃんは、甥っ子さんの犬じゃない。

近所で外飼いの柴犬ちゃんだった。

と、いっても朝晩の散歩もさせてもらってたし、きれいにもしてもらってる。

ある晩、犬の声が聴こえたそうだ。

気になって外に行ってみたら、ララちゃんがすごい形相で吠えてたそうだ。

あぁ、ストレスで吠えている・・・と思ったそうだ。

「フジに呼ばれたと思った、行ってやってくれ」って。

フジちゃんとは以前飼われてたワンコだったらしい。

そこから、何年もに続く

「およその家の柴犬ちゃん」に対する「通い婚」が始まった。

これは、近所でも有名だった。いつも、ほろ酔いだから、この甥っ子さんは忘れているんだけど、何回もお会いしているのだ。もとシュナ飼いさんということで会うたびに声をかけられていた。うちの藍も可愛がってもらった。

ららちゃんは最後の4年間、この甥っ子さんの家にいた。16歳10か月

昼間はWhiskyの病気の時に東大を勧めてくれたドッグトレーナーのパフちゃんのお宅で預かられて、夜はこの甥っ子さんのお家へ。毎週末は車にのって、あちこち遊びに連れて行ってもらってた。犬好きの人はみんな心配していた。

昔からの「和犬」の飼い方が悪いというつもりはない。だけれども、コンクリートしかない場所。日中35度を超えるような夏の日に「外飼い」にしておく必要があるのか?真冬の寒い日は?

昔は30度を超える日なんて一年で「三日」くらいしかなかった。冬には昔なら「まめたん」を入れてた。

ララちゃんは「飼い主」を立て続けた。

でも「主」はこの「甥っ子」さんだったのだろう。

「飼い主」が必ずしも「主」とイコールではない。

最後の日。傾斜する状態で起きてきたそうだ。ご飯を食べず、大好きなおやつだけ食べたそうだ。その日は午後からの仕事だったので「飼い主」さんに「病院に連れていったほうがいい、玄関は空けておくから、あがって連れて行ってやってくれ」とラインを入れて仕事に行ったそうだ。

病院に連れて行ってもらった、その一時間後。

ラインが入ってたそうだ。

仕事の休憩の時にみてみたら

「ララが亡くなりました」と。

「なにを書かれているのか信じられなかった」

そりゃ、そうだ。朝まで一緒にいたんだから。

「・・・脳炎だったって」

諦めきれないよね。シニアっているだけで尊い。

「でも、フジが待ってるから、大丈夫だと思うんだ」

そうだね、フジちゃんが甥っ子さんを呼んだんだもんね。

動物って不思議ね、後釜を用意する事がある。

どこまで「主」に世話を焼くのだろう。

甥っ子さんに大好きなお酒を届けてあげたかったけど・・・・・

家に「アル中」がいるからねぇ・・・・・

「思い切り泣いてね~!」

「おぅ!」

といって別れた。

きっと、今度はララちゃんが「主」のために「次」を用意するのだろう。

動物と人の不思議物語。