あたしたちの頃は「づる天(日出処の天子)」と呼んでいた、厩戸皇子(後の聖徳太子)をモデルにした少女漫画。
少女漫画の域はとっくに超えていて、まじ、ヤバイ本。哲学書といっても過言じゃないとあたしは思う。
小学校の頃、哲学者梅原猛の『隠された十字架』を勧められて、その後だったか山岸涼子の『日出処の天子』を読み始めた。
確か、小学校の時だったと記憶するんだけど、日本最初の憲法『十七条憲法の第一条』の「和を以て貴しとなす」というのを聖徳太子が掲げていて「忤う無きを宗となす」と続くのよね。
子供にはしっかりと教えとかなきゃいけないことよね。
意見の違いとか立場の違いで、対立してしまうことがある。
民主主義は「話し合いの社会」ではなく「多数派」が「勝つ」文化で、それが「正しかった」かはその場では判断できない「文化」なんだよね。
コロナワクチンを思い出してみて。
「免疫機能」をいじるということがどれだけ怖いことなのか、
「空気感染」の感染能力がいかに高いのか、
散々伝えてきたけど、民主主義では「少数派」は「負け」で基地外扱い。
聖徳太子は何を重要視したかというと「和を以て貴しとなす」なんだよね。
話し合いで協調性を持って決めましょう・・・なんだよね。
お互いを尊重するってことは、お互いに頭をさげてるってことにもつながると思うんだよね。
片方だけが頭を下げるってことではない。相手に頭を下げろと強要することでもない。自分が自分がの「我(が)」を捨てろってことよね。
それを小学校の授業でやってきたってことは、小学校の授業をまじめに受けていれば、ある程度の「知性」「品性」「常識」最低限の「社会で行動の仕方」が学べるってこと。
八月に入りました。自分自身の中の葛藤を「和を以て貴しとなす、忤う無きを宗となす」としていこうと思います。
萬斎ちゃんがやるらしい。
渡邊守章先生演出で、学生の頃にみた観世榮夫と野村武司(現萬斎)のパルコ劇場でやった『葵上』が懐かしい。