・・・別にシリーズにしたわけじゃないのよ。
さっき、スーパーに行ったの。
ある光景に・・・胸が詰まってしまって。
これはね、キル―ピーが小さい時に散々「残虐行為」をし尽くしたお人形たち・・・
いつも持っていたぶってた。
このかわいいお口で。
散々悩んで、やっと今年、捨てたの。
これはね、去年、藍リンが死んで落ち込んでたおトイレ係A嬢にみぃちゃんがプレゼントをしてくれたの。
藍はくまちゃんみたいだった。太ってたのもあるけど。
狂暴で「グリズリー藍」って言われてた。
おトイレ係A嬢はもらったぬいぐるみを藍の代わりにしてた。
そうでもしないと「心のバランス」が壊れてしまって。足元から崩れ去ってしまいそうだったから。
私が廃人になっていたので、泣くことも出来ずに。
自分のしてしまった事を責め続けた。
藍はおトイレ係A嬢にとって、母であり、孫であり、友達であり、この世の中心だった。
それは、いまも一緒。
・・・たぶん、犬を亡くしたんだろう。
買い物のカートに「クマ」のぬいぐるみを入れて。「クマ」の座っている下にはバスタオル。
80近いご婦人だった。
そうでもしないと、心のバランスが取れないのだ。
おトイレ係A嬢もその光景を見ていた。自分の姿とも重なるのだろう。私は藍のお骨を抱いて散歩をしていた。注意する人もいたが、私はやり続けた。
心のバランスが取れないのだ。
第三者からみれば、おかしい事かもしれない。「死」を受け入れるには人それぞれなのだ。
一番、いいのは何も言わないこと。何を言っても傷が広がるだけだから。
かわいい、私の藍リン。
お前は私にとって特別。
でも、どの子も、私の特別。
かなしみは 空から 降ってくる