「ヒスタミン中毒」というものがある。一見、症状は「食物アレルギー」と似ているのだけど、アレルギーではなくて中毒。
中毒とアレルギーは似て非なるもの。
・・・時間があれば、藍の死んだ理由を探している。
何が原因だったのか。
何が要因だったのか。
どうしたら、違う道を選べたのか。
何をしても、何をやっても藍が戻ってくるわけじゃない。それをして何になるのだ、揶揄する人もいる。心配してくれる人も。
だからといって、受け身でいるのは嫌だ。
藍の時の経験を生かせば、何かあった時に他の子が助かる道の選択肢が増える。それだけが、今、私が生きていく糧になっている。
キールピーの肝臓の数値。
高いのに、肝臓は悪くない。一週間で激変するキル―ピーの数値。
一週間で激変する事はない・・・と幾人かの医者には言われる。言われてるのに、実際は一か月の中でも激変を繰り返す。検査をする日に限ってあがってるのか?そんな事ってあるのか?(←これは実際に医者に言われた)
藍の場合。その日、シュナーズおトイレ係が傷んだマグロをおやつにあげてしまった。
好きであげたわけではない。外に出てしまったWhiskyを呼ぼうととっさにおやつをつかんだところに、運悪く、藍がきてしまい、勢いであげてしまったのだ。障害を持っている彼女には「急に行動をとめる」という事が出来ない。
2018年6月6日 21時21分、おやつをあげてすぐに藍は戻してしまった。
そのおやつの「湯がいたマグロ」は湯がいたお湯が濁っていたので、「与えないように」と注意していたものだった。
翌日の午後にやはり心配になって病院へ連れて行った。ふだんだったらすぐにすっとんで連れて行くのに、「様子をみてから連れてくればいい」といつも言われてしまうので、初めて、様子をみてから動物病院に連れて行ったのだ。
マグロなどに含まれる「ヒスチジン」は「ヒスタミン」に変化する(←冷蔵にしておかなかった場合。新鮮なうちに熱を加えておけば問題なし)。「ヒスタミン」に変化をしてしまった、これらを食べた場合、一時間以内に「ヒスタミン中毒」になる。いわゆる食中毒。嘔吐、下痢など。
ただ、この時にいくつか不安があった。
2018年 6月8日の藍を心配するシュナーズ。
1 除草剤
2 蚊取り線香
この二つ。
毎年、藍はアレルギーが出てしまい、肝臓の数値があがってしまう。なので、6月7日に病院へ行った時、「マグロもあるけど中毒(除草剤、蚊取り線香の)かもしれない」と伝えたが、一笑にふされてしまったのだ。「除草剤、蚊取り線香での中毒はない」と。
・・・アレルギーだったんじゃないか。マグロの「ヒスタミン中毒(←これは嘔吐、下痢の症状が出るから)」と、除草剤アレルギー、蚊取り線香アレルギー。
去年、除草剤は嫌っていうほど撒かれた。避けようにも避けれない。風にのって飛んでくるもの、知らずに撒かれているもの、全部を避けれるはずもない。
蚊取り線香。蚊に刺されると痛みを感じる人が世の中にいる。蚊取り線香自体は「中毒」にはならないらしい。でも、私は目が腫れ、呼吸困難になり、めまいすらする。私は使わなくても、側にいる人間が使ってしまうのだからどうにもならない。「中毒」にはならない・・・が「アレルギー」は発症するのだ。
藍は運悪く、除草剤、蚊取り線香に「アレルギー」を持っていた。
・・・万が一、「中毒」で「劇症肝炎」になってた場合、プレドニゾンを投与すれば良かったんじゃないのか。「アレルギー」でもプレドニゾンは処方される。
藍はご飯を食べたかった。だけど、「飲み込めない」
甲殻類アレルギーを持っている私にもわかる。口の中、喉の中がアレルギーで腫れてしまい「飲み込めない」のだ。アレルギーで呼吸は困難になり、下を向いてないと息が出来ない。
アレルギーは時間が経てば、落ち着いてくる。検査をした頃には「アレルゲン」は代謝されている。なので、「原因」はわからない。
落ち着いてきたころ、また、アレルギー物質が藍に入るのだ。シーソーゲームだ。やがて、藍の肝臓は処理に追いつかなくなる。
アレルギーは怖い。そんな簡単なものではない。
その辺に捨ててある「たばこ」もアレルギーになる。犬の致死量の事など考えず、たばこを捨てる。服に着いたものですら、アレルゲンだ。
私は結果、藍を守れなかった。
普段ならなんでもなかったことが、ボタンの掛け違いから、とんでもない結末になってしまった。もちろんこれは私論だけど。
・・・藍とキル―ピーだけが具合が悪いってあるの?
藍ちゃん、キル―ピーだけは守るからね。ごめんね。
でもね、ねえね、近いうちに藍に会える気がするんだ。
藍ちゃん、大好き。それまで、歯食いしばって生きるからね。