そんなに明るい訳じゃないけど、宋代の文人画で使われてるという位は知っている。
蘭、竹、菊・・・そして梅。
四君子。草木の中の君子として称えた言葉。徳、学識、礼儀を備えた人が君子。
文人は君子になることを目指している。
実はこの四君子、みな香りがある。その香りも「君子」のイメージにつながる。
梅は高潔であったり、蘭は清逸、竹は節操、菊は淡泊・・・全て、君子はこうありたいという姿を重ねあわせている。
人間ですら、「香り」で導かれるのだから、ワンズなんてもっとだよね。
うちの、whiskyだけじゃなかった。兄弟のslashもある「精油」に反応する。
他のワンズを洗うと「春」がきてしまう。恋してしまう。
理由はシャンプー、石鹸の中に「ヒート中の女の子の尿の香り成分」と同じものが入っていたのだ。
あまりに、不思議な反応をするから徹底的に私は調べたのだ。
毎回、シャンプーすると「春」がきてしまう。2日ほどで落ち着くが。
ワンズの嗅覚はこのように敏感だ。
だったら、なぜ、私はframが死に向かっている瞬間に思いつかなかったのだろうか。
みるみる間にframのお腹が膨れていった。駆風薬は飲ませていたのに。
病院から点滴を受けて帰ってきて、ほんの一時間位しかたっていなかった。
他のワンズの散歩から戻ったら急変していた。doctorに電話すると
「追加で薬を飲ませて様子をみてください」
・・・犬歯しか残っていないframの顎を薬を飲ませる為にこじ開けていたら、顎は折れてしまっていただろう。スポイト、シリンジだって入らなかった。
・・・病院に連れて行っても間に合わない。
だけど・・・「薄荷」「茴香」「桂皮」・・・これなら家にあったじゃないか・・・
胃薬、駆風薬の処方じゃないか・・・
匂いを嗅がせればよかった・・・嗅覚はダイレクトに脳に届くのに。
散々、勉強してきたはずなのに・・・
冬の季節には、鳩居堂の「煉香梅ケ香」を炊いてた。
ここ数年はこれ。鳩居堂の「線香梅ケ香」私の大好きな香り。
「梅は百花の魁(さきがけ)」
ほんと、誰よりも先に冬のお空に行っちゃったねfram。
香りは思いも呼び起こす・・・