暗香疎影

二月になると香りは「梅」

水戸の偕楽園に「梅春香(うめはるか)」という香水があったのです。

これは梅の季節にしか販売していなくて、しかも、通販では扱っていなかったの。

梅の香りはね。冬を表し「高潔」といわれている。

もう20年以上前から、香りを聞いてみたかった。去年、この香水は販売終了になったそうです。

あたしは人を信じていないので、母のことを人に任せる気は全くありませんでした。

おかんをお風呂に入れるとき。

入浴剤でも香水でもお香でも、なんでもよかったの。

少しでも、お風呂が辛くなければよかったの。

水すらも身体が「刺された」ように感じてしまう。

少しでも痛みが緩和できたのならそれだけで。

少しでも、季節を感じてくれたら、それでよかったの。

大好きな温泉にも山登りにも行けないのなら。

「香り」って偉大です。

記憶も痛みも操作できるのだから。