ヘリオトロープ

シベリア出兵が始まったのが1918年。大正7年。

あたしが

「絶対に手を出すものか」

と心に決めていた漫画をとうとう買ってしまった・・・・

「煙と蜜」 長藏ヒロコ著

この漫画の舞台が1916年。

「第3師団歩兵第六連隊」に主人公の年の離れた許嫁が所属しています。だから2年後にはシベリア出兵が決まってる・・・ということを読者は知っている。

あたしはアール・ヌーヴォーからアール・デコ期が大好きで。日本ですと大正ロマン。

ただ「本やら漫画やら増えちゃうし・・・」と思って買っていなかったのです。

が、我慢できずに買うてしまった。

あたしは軍刀をこうやって身に着けるなんて知りませんでしたよ。家に帰れば長押の裏に祖父だか父親の軍刀がありますが・・・・

随分詳しい漫画家さんだなぁ・・・と思ってたら、この漫画家さんのおじい様が「第3師団歩兵第六連隊」に所属されていたそうです。資料もお持ちだとかで、なるほどなぁ・・・・と。

主人公は12歳の女の子。この女の子が母親から貰った香水が「Heliotrope Blanc 000」

こちらですね。GUERLAINの「Heliotrope Blanc 000」あたしは持っていないので映像はお借りしました。

いまは存在しない香水。瓶はたぶんバカラでもラリックでもありません。でもこの時期の香水瓶はほんと素敵。集め始めるとキリがない。いまの香水瓶は味気ない。

この香りを嗅いだ年の離れた許嫁が「蜜」のようだと、女の子にいうわけです。

それで題名が「煙と蜜」になったのかな。

活字に手を出すと、なにもしなくなっちゃうから、また封印。

ヘリオトロープは甘いバニラを薄めたような香りです。